はじめに
今では日本を代表する人気犬種となった柴犬。
SNSやテレビでも見かけることが多く、海外でも「SHIBA INU」として高い人気があるようです。
日本から海外へ巣立っていく柴犬も最近では増えていると耳にしたことがあります。
そんな柴犬ですが、実はとても長い歴史を持つ犬種だということをご存じでしょうか。
昔の日本で人と一緒に暮らし、猟犬として活躍し、
一度は絶滅しかけながらも今まで受け継がれてきた柴犬。
柴犬には、日本人とともに歩んできた長い歴史があります。
今回は、柴犬がどのように誕生し、どんな役割を持って暮らしてきたのかを、
わかりやすく紹介していきます。
柴犬の始まり 日本人と暮らし始めた犬

柴犬の祖先は縄文時代から?
柴犬の祖先に近い犬は、縄文時代にはすでに日本で暮らしていたと言われています。
遺跡からは、現在の柴犬に似た小型〜中型の犬の骨が発見されており、古代の人々と一緒に生活していたことが分っています。
当時の日本人は、狩りをしながら暮らしていました。
その狩りのサポートをしていたのが、柴犬の祖先と考えられています。
つまり、犬は単なるペットではなく、生活を支える大切な存在だったということです。
昔の日本での役割
昔の柴犬は、現在のような家庭犬ではありませんでした。
主に「猟犬」として活躍していた犬です。
山間部で鳥やウサギなどの小動物を探したり、追いかけたりする役割を持っていました。
柴犬は体が小柄ながらも運動能力が高く、素早く動ける犬だったため、日本の山道でも活躍できたと言われています。
また、警戒心が強く賢いため、飼い主の指示をしっかり理解して動くことができました。
現在も、その素質が受け継がれており、
警戒心が高く、飼い主に忠実な柴犬が多いとされています。
柴犬は“猟犬”だった

柴犬の身体能力
柴犬は今でも運動能力が高い犬種として知られています。
◎すばやく動ける
◎ジャンプ力がある
◎スタミナがある
こうした特徴は、猟犬として活躍していた頃の名残とも言われています。
散歩中によく走りたがったり、急にダッシュしたりする柴犬も多いですよね。
これは、もともと活発に動くことが得意な犬種だからです。
見た目以上にずっしりと筋肉質で、パワーもあります。
なぜ今も頑固と言われる?

柴犬ときくと、どんな性格のイメージがありますか?
柴犬は「頑固」「マイペース」とよく言われることがあります。
もちろん個体差はありますが、実はこれも猟犬時代の特徴が関係していると言われています。
猟犬は、山の中で自分で判断して行動する場面も多くありました。
そのため、柴犬には“自立心”が強く残っているのです。
「嫌なことは嫌!」とハッキリ態度に出す子も多く、そこが柴犬らしい魅力でもあります。
柴犬が絶滅しかけた時代
海外犬種の流入
明治時代になると、日本にもさまざまな海外の犬種が入ってくるようになりました。
洋犬は珍しく人気も高かったため、日本犬との交配も増えていきます。
その結果、純粋な柴犬は徐々に減少していきました。
純血柴犬が減少
当時は今のように「純血種を守る」という考えが強くなかったため、交雑がどんどん進んでいきました。
地域によって特徴の違う柴犬たちも減少し、本来の日本犬らしい姿が失われかけていたのです。
さらに戦争の影響もあり、多くの犬たちが命を落としました。
こうして柴犬は、一時期かなり数を減らしてしまいました。
保存活動の始まり
そんな中、「日本犬を守ろう」という動きが始まります。
1928年には、日本犬保存会が設立されました。
柴犬をはじめとした日本犬を保護し、純血を残していこうという活動が進められたのです。
この保存活動がなければ、現在の柴犬は存在していなかったかもしれません。
現在では、毎日のように柴犬を見かけますよね。
お散歩している姿や、SNSでも人気があります。
ですが、この保存活動がなければ、この姿は見られなかったかもしれないと思うと、
我が家の愛犬をはじめ、柴犬を見るだけで、胸が熱くなります🔥
柴犬は天然記念物になった

国の天然記念物に指定
1936年、柴犬は国の天然記念物に指定されました。
これは「日本の大切な犬種」として認められたということでもあります。
柴犬だけでなく、秋田犬や紀州犬などの日本犬も保護対象となりました。
“日本らしい犬”として人気に
柴犬は、立ち耳や巻き尾など、日本犬らしい特徴を持っています。
海外では、こうした見た目が「SAMURAI DOG」と呼ばれることもあります。
近年はSNSの影響もあり、海外でも人気が急上昇しました。
海外の方が柴犬の表情や仕草に魅了され、日本文化への興味につながるケースもあるようです。
現代の柴犬へ

今は家庭犬として大人気
現在の柴犬は、家庭犬として多くの人に愛されています。
特に日本では、
に惹かれて迎える人も多いです。
また、SNSでは「柴犬スマイル」や「ツンデレ感」が人気になることもあります。
ですが、飼いやすそう、人気があるし・・・という理由だけで飼い始めるのは、
おススメできません。
柴犬本来の気質や、自身の生活スタイルに合わせて飼育を検討していきましょう。
昔の気質は今も残っている
家庭犬として暮らしている今でも、柴犬には猟犬時代の特徴が残っています。
〇警戒心が強い
〇縄張り意識がある
〇自立心が強い
そのため、初対面の人にすぐ懐かない子もいます。
ただ、一度信頼関係ができると、とても一途で愛情深い一面を見せてくれます。
柴犬のスタンダードについて

現在の柴犬には、理想とされるスタンダードがあります。
主な特徴は、
などです。
サイズとしては中型犬に分類されますが、見た目以上にしっかりした体つきをしています。
また、赤柴・黒柴・白柴・胡麻柴など、毛色にもさまざまな種類があります。
柴犬の魅力は“日本犬らしさ”

ベタベタしすぎない距離感
柴犬は「猫っぽい性格」と言われることがあります。
ずっと甘えるというより、自分の時間を大切にする子も多いです。
ベタベタしすぎない距離感を好むのも、柴犬らしい魅力だと思います。
甘えたいときだけ、そーっと甘えてくるという可愛さも持ち合わせています。
信頼すると深い愛情を見せる
その一方で、信頼した飼い主にはとても一途です。
ツンとしているのに、気づくとそばにいたり、後ろをついて歩いてきたり・・・。
そういう不器用な愛情表現にハマる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
長く一緒に暮らすほど、柴犬の魅力はどんどん深く感じられる気がします。
まとめ

柴犬は、古くから日本人と一緒に暮らしてきた歴史ある犬種です。
縄文時代から人を支え、猟犬として活躍し、一度は絶滅しかけながらも多くの人の努力によって守られてきました。
そして今では、日本だけでなく世界中で愛される存在になっています。
現在の柴犬にも、昔の猟犬らしい気質や日本犬らしさはしっかり残っています。
頑固さや警戒心もありますが、それ以上に忠実で愛情深い魅力を持つ犬種です。
こうした歴史を知ると、いつもの柴犬の行動や表情も、少し違って見えてくるかもしれませんね。


